当社は、個性化・多様化するユーザーニーズに即応した、より効果的でリーズナブルな価格の販売促進製品を研究・開発することを基本方針としております。

　現在、実務レベルでマーケティング部開発課が主管しており、全国に展開する営業活動からの製品ニーズの発掘や、店舗調査、マーケティング活動による製・商品情報の収集など市場を的確に把握し、自社企画製品の開発や改良、さらに取扱商品の充実を図っております。

　当事業年度は、音声と映像で産地や料理方法をアピールして売場での購買意欲を高める動画ＰＯＰの拡充や、夏場のクールビズや節電対策に関連した販促アイテムの開発、また、ハロウィン、クリスマス、節分など内食志向に対応した販促アイテムの開発などを行いました。

　なお、当事業年度に支出した研究開発費は、38,844千円であります。

７【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1）財政状態

　当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ18百万円減少し、4,398百万円となりました。

  流動資産は、現金及び預金が138百万円増加、売掛金が82百万円減少、有価証券が100百万円増加、商品及び製品が51百万円減少したこと等により、前事業年度比65百万円増加の2,655百万円となりました。

  固定資産は、有形固定資産が12百万円減少、投資その他の資産が70百万円減少したこと等により、前事業年度比83百万円減少の1,742百万円となりました。

  流動負債は、支払手形が40百万円増加、買掛金が48百万円減少、短期借入金が100百万円増加、未払法人税等が35百万円減少したこと等により、前事業年度比77百万円増加の1,628百万円となりました。

  固定負債は、長期借入金が98百万円減少、役員退職慰労引当金が15百万円増加したこと等により、前事業年度比66百万円減少の571百万円となりました。

  純資産は、前事業年度比29百万円減少し2,198百万円となりました。

(2）経営成績

  当事業年度は、コアビジネスであるＰＯＰ広告事業の専門性に特化しつつ、高い専門性発揮による、メーカーと小売店との融合企画である消費者向け販促キャンペーンの提案強化や、ｅコマース（オンラインショップ）を利用したユーザーからの受注増など、事業強化を推進しました。

  しかしながら、平成23年３月11日に発生した東日本大震災の影響などにより、個人消費マインドの急速な冷え込みや自粛ムードが広がり、イベント並びに販促キャンペーンの中止や延期が発生し、受注が減少、前事業年度比248百万円減少の6,866百万円となりました。

  売上総利益は、受注案件ごとの採算管理を徹底することで売上総利益率が0.8ポイント改善しましたが、売上高減少が響き、前事業年度比35百万円減少の2,572百万円となりました。

  販売費及び一般管理費は、徹底したコスト削減を実施しましたが、人件費等が増加し、前事業年度比10百万円増加の2,526百万円となりました。

  これにより営業利益は、前事業年度比46百万円減少の46百万円となりました。

  営業外収益は、有価証券利息２百万円、受取配当金２百万円等９百万円を計上しました。営業外費用は、支払利息５百万円、投資有価証券評価損15百万円等21百万円を計上し、経常利益は、前事業年度比46百万円減少の33百万円となりました。

当期純利益は、過年度法人税等が７百万円発生したこともあり、前事業年度比26百万円減少の0.6百万円となりました。

(3)キャッシュ・フロー

  当事業年度における現金及び現金同等物（以下「資金」という）は、225百万円増加し、当事業年度末は413百万円となりました。

（営業活動によるキャッシュ・フロー）

  当事業年度において、営業活動の結果得られた資金は226百万円（前事業年度比105百万円増）となりました。これは、税引前当期純利益が33百万円となったことや、売上債権の減少額107百万円、たな卸資産の減少額52百万円、その他の負債の増加額15百万円、法人税等の支払額72百万円があったこと等によるものです。

（投資活動によるキャッシュ・フロー）

  当事業年度において、投資活動の結果得られた資金は51百万円（前事業年度は７百万円の使用）となりました。これは、定期預金の預入による支出68百万円、定期預金の払戻による収入156百万円、関係会社株式の取得による支出20百万円があったこと等によるものです。

（財務活動によるキャッシュ・フロー）

  当事業年度において、財務活動の結果使用した資金は50百万円（前事業年度比198百万円減）となりました。これは、短期借入金の純増加額100百万円、長期借入金の返済による支出104百万円、配当金の支払額40百万円があったこと等によるものです。