アバールデータ 【東証スタンダード:6918】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当項目に記載されている将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針および具体的な方針
当社は、「お客様に“価値”を提供し“信頼”を獲得する(A‘VALue)を企業理念とし、シンプル&スピードを以って、全社すべてのレベルにおいて、シンプル化を目指し、業務にはスピード感を基本方針としております。
このような企業理念・基本方針のもと、具体的な中期経営方針は次のとおりです。
・サステナビリティを推進し、社会の持続可能な発展に貢献する
・攻めの経営による積極投資と固定費最適化を行い、更なる体質強化
・市場の潜在ニーズを先取りし、お客様の装置の進化に貢献する
・新分野及び海外展開でビジネスを確立し、新たな成長の柱を構築する
・品質・納期・コスト・環境対応で業界トップの生産体制を実現
・政策保有株式の縮減を進め、資本効率を改善する
(2) 経営戦略
当社の経営戦略については、業界変革のなか新たな経営環境での飛躍を目指すため、次の7項目を掲げております。
1.サステナビリティ・コーポレートガバナンス
健全かつ公正な企業活動で、社会等からの信頼を高める。
2.風土・マネジメント(人事・組織)
フラットな組織と適材適所で、より強い企業に変革。
3.製品開発戦略
差別化ポイントを『顧客の競争力向上への貢献』と定義し、自社製品をベースに、提案型受託開発で競争力と付加価値を最大化。
新製品への経営資源積極投入と戦略パートナーとの協業により、早期ビジネス化。
4.営業戦略
効率的な営業体制と戦略パートナーとのコラボレーションで新規分野を開拓・収益化。
5.製造戦略
進化し続ける革新工場の確立。
6.戦略購買と戦略的在庫政策
戦略的生産計画で管理の効率化を図り、製品競争力強化に貢献する。
7.品質の確保
海外展開に必要な規格に適合した品質で、顧客満足を獲得する。
また、目標とする経営指標につきましては、(3)に記載しているとおりとなります。
(3) 目標とする経営指標
当社が目標とする経営指標は、
1. | 売上高経常利益率 | : | 目標 | 23.0%以上 |
2. | 自己資本比率 | : | 目標 | 80%以上 |
3. | 自己資本当期純利益率(ROE) | : | 目標 | 9%以上 |
の3指標であります。
当社は、株主価値の最大化を経営の最重要課題とし、付加価値の高い製品の開発と共に収益の安定的な確保を目指しております。また、当社の主たる市場である半導体製造装置業界は、特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく強固な財務体質の維持に注力しております。更にこれらに加えて利益の確保並びに使用資本効率の向上を示す本指標を目標としております。なお、前事業年度より、高付加価値製品の拡充および生産性の向上を更に目指すため、売上高経常利益率の目標数値を22.0%以上から1.0%増の23.0%以上に変更しております。
目標とする経営指標の実績推移は次のとおりとなります。
回次 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | 第65期 |
決算年月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 |
売上高経常利益率 | 21.5% | 20.6% | 17.3% | 18.1% |
自己資本比率 | 78.8% | 75.4% | 74.7% | 82.8% |
自己資本当期純利益率(ROE) | 9.73% | 8.69% | 21.74% | 24.08% |
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第63期の期首から適用しており、主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
なお、第64期及び第65期の自己資本当期純利益率が、第63期以前と比較して大幅に増加しておりますが、これは、投資有価証券売却に伴う影響を受けております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
成長事業の確立はもとより、スリムな企業体質および生産性拡大を行い、経営資源を有効活用し収益拡大を行い、更なる株主還元の充実を検討してまいります。
優先的に対処すべき課題は、以下のとおりであります。
1.市場(顧客)の多角化
当社の主要市場(顧客)は、半導体製造装置、産業用装置、インフラ関連、医療機器関連、FA全般および検査装置等に及んでおりますが、既存市場(顧客)の拡大に注力するとともに、特に医療、薬剤、食品および社会インフラ関連における新規市場(顧客)の開拓を推進し、半導体製造装置業界を始めとする急激な需要変動を回避し、更なる成長路線の確立に努めてまいります。
2.製品開発の差別化と新たな分野の製品開発
自社製品は、「組込みモジュール」、「画像処理モジュール」、「計測通信機器」に分類しておりますが、既存の要素技術の進化とともに、非可視光カメラのシリーズ化、CoaXPress製品のシリーズ化、更なる高性能・高速性の追求により、主力製品の拡張を目指してまいります。また、新分野の開拓とともに、さまざまな検査要求への対応、IoT・ビッグデータへの提案を行うことで、新たな価値を提供してまいります。
3.顧客ニーズを満足する生産体制の更なる充実、新ビジネスモデル生産体制の構築
当社の主要顧客の一つである半導体製造装置関係の顧客は、業界特有の急激な需要変動を繰り返しており、加えて多品種変量生産でもあります。そのような状況下で、安定供給、コストダウン、生産リードタイム短縮、品質向上および環境負荷削減のご要求に応えることが求められております。そのため、研究開発拠点の新設等の先行投資により潜在的顧客ニーズに備えるとともに、多角化した調達リスクに対応するために戦略購買による部材確保、製品構成の変化に伴う製造技術力の向上等に努め、生産体制を構築、進化してまいります。
4.サステナビリティの推進
当社は、サステナビリティ基本方針を定め、長期的な企業価値向上と持続的成長に向けた取組みを強化しており、「お客様に価値を提供する製品づくり」、「事業を通じた環境問題への取組み」、「働く環境と社会への取組み」、「ガバナンスの強化」の4つのテーマに基づき、それぞれの重点課題を特定し、当社の基本姿勢を示し、取組んでおります。
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