アストマックス 【東証スタンダード:7162】「証券業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
企業活動は「環境・社会・経済」に大きな影響を与えるため、企業活動においてその影響を考慮することは、事業の長期的な維持および継続には欠かせないファクターであります。また、当社グループは、これら3つの要素の持続可能性に貢献することを、企業経営上の重要な課題のひとつとして認識しております。企業価値を継続的に向上させるためにも、「環境・社会・経済」それぞれの観点から、長期的に良好な企業活動を維持し続けることを「サステナビリティ経営」と捉え、この経営方針を推進する体制を構築し強化してまいりたいと考えています。
サステナビリティ委員会は、代表取締役を委員長とし、気候変動や人的資本を始めとした重要課題(マテリアリティ)や基本方針を特定・定義のうえ、そのリスク管理状況等について、同委員会より取締役会に報告を行う体制となっております。
当社のサステナビリティ経営推進体制は以下のとおりです。
代表取締役は気候変動及び人的資本に関する当社方針に責任を持ち、これらに関するリスクと機会の評価と管理の責任を有する。
取締役会:
サステナビリティ委員会の設置を決議し、気候変動、人的資本をはじめサステナビリティに係る当社の重要課題(マテリアリティ)に関するサステナビリティ委員会の対応等の報告を受け進捗状況を管理する。また、サステナビリティ委員会にリスク管理等に関する検討を指示する。
サステナビリティ委員会:
当社の事業が継続するための課題を分析し、気候変動や人的資本を始めとしたグループ全体の重要課題(マテリアリティ)を特定し、リスク分析、必要に応じ戦略、指標及び目標に関する検討を行い、サステナビリティに関する方針を策定する。各課題について全社的な取り組みを推進し、対応策の実行については執行役員会と協議を行い各事業部門が方針に従って実行する。取り組み状況やリスク管理状況等については、同委員会より取締役会に報告を行う体制。
(2)戦略
当社グループは、サステナビリティ関連リスクとして認識される重要課題について、取締役会の監督のもと、サステナビリティ委員会において対応策の策定を行い、執行役員会及び関連部署とともに対応策を実行する体制となっています。
気候変動リスクと人的資本・多様性に関するリスクは、当社にとって重要なリスクの一つであるとの認識のもと、気候変動リスクについては当社が事業を推進する上で影響があり得る可能性のある事項について、公表されている関連報告書等も参考に評価を行うこととしています。
また、人的資本・多様性については、当社は管理職や中核人財の登用に、男女差や国籍による区別は設けておらず、判断力・協調性・独創性等の人財としての総合力と様々な分野における専門性の2軸による評価を行う人事評価制度に加え、高度専門性を別途評価する職群を定めた制度を採用すること等により、多様性の確保を図っております。人的資本・多様性に関するリスク管理に関しては、当社のこれらの体制のもと、人財の確保・育成を進めるためのリスクの評価を行っております。
<人財の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略>
人財育成に関する考え方:
当社は中期ビジョンに掲げる『総合エネルギー事業会社への変革』や『GXとDXの推進』を実現するため、従業員の個々のリスキリングを目的とした人財育成への取り組み、個々の専門性を適正に評価するための人事考課制度の見直し等を含め運用を進めてまいります。
多様性確保に関する考え方:
人財の多様性の確保については、これまで通り、性別・国籍・年齢等を問わず、能力・適性を判断した採用及び人事評価を行います。その結果として、当社における同一労働同一賃金を維持します。
採用はキャリア採用を中心に行い、多様な価値観を相互に尊重できる社内風土を醸成します。
社内環境整備に関する考え方:
・従業員のエンゲージメントを高めるための施策を検討・導入するため、従業員満足度調査を行い、人事戦略の取り組みにおける成果の数値化を行います。
・ハラスメント防止体制の確立やメンタルヘルス対策の拡充をはかり、従業員が安心して働ける環境を構築します。
・受動喫煙の防止のため、職場内の分煙だけでなく、会食の場での受動喫煙の防止も励行します。
(3)リスク管理
気候変動によるリスクと機会
炭素税やリサイクル規制の導入、再生可能エネルギー導入支援等、厳しい気候変動に対する対策を講ずることによって、気温上昇を2℃未満に抑えることが可能であっても、慢性的な物理リスクとして気温上昇、急性的な物理リスクとしての気象変動の激甚化することが想定されます。
リスク:
| 想定シナリオ | 当社グループのリスクの所在 | 財務上の影響 | 当社の取り組み | |
物理的リスク | ・台風、豪雨、水害等の発生頻度の増加・激甚化
・降水量及び洪水発生頻度の増加
・平均気温の上昇 | 当社保有太陽光発電所、蓄電所 | 4箇所 | 発電等の停止による営業収益減 損害保険料の増加 | ハザードマップ等の活用による事前調査、損害保険付与 |
O&M契約受託済み他社保有再生可能エネルギ―関連施設 | 16箇所 | メンテナンス業務中断等による営業収益減 | 監視システムの活用、契約件数の拡大と契約先地域の多様化 | ||
資金調達 | - | 気候変動への対策が不十分との認識により、ESG投資・ グリーンファイナンス等の機会喪失 | SDGs推進融資 | ||
移行リスク | 脱炭素に向けた制度等の変更 | 炭素税の導入、 法規制等の強化 | 新規発電所・ 蓄電所等の建設 設備等の除却 | 原材料価格上昇による設備投資、施設建設費用の増加
リサイクル及び除却コストの増加 | 法体系等の制度変更に関する前広な調査・検討の実施 |
機会:
想定シナリオ | 当社グループの機会 |
エネルギーミックスにおける再生可能エネルギー比率の増加 ・洋上風力・屋根置き太陽光等の自然変動電源の増加 ・再エネ価値の上昇
・FIP制度による電力取引の増加
・需要調整電源の必要性の高まり
カーボンニュートラルに向けた国民意識の高まり ・ZEH(ネット・ゼロ・エネルギ―・ハウス)の普及 EV、蓄電池、省エネ家電等の利用の増加 ・使用電力の見える化、節電コントロール
カーボンニュートラルに向けた企業の行動強化と広がり | ・地熱発電事業とCPPA事業の推進
・再エネ証書取引の活性化、流動性の増加、価格の上昇等による好取引環境 ・需要予測・発電予測、インバランスマネジメントのニーズ増加によるBPO 事業機会の拡大 ・蓄電池事業の推進
・低圧向けのクリーンエネルギー共有を含めた多様な電力プランの提供機会 の増加
・個人向け効率的電力利用サービスの提供
・オフサイトCPPA事業の推進 ・排出権取引機会の拡大 |
人的資本・多様性に関するリスクと機会
リスク:
想定シナリオ | 当社グループのリスクの所在 | 当社の取り組み |
採用コストの上昇 | 労働人口減少による人手不足 | ダイバーシティ推進及びワークライフバランス充実による魅力向上及び採用コスト抑制 |
人財確保ができないことによる競争力低下 | 採用市場の低迷 | ダイバーシティ推進により性別・年齢・国籍等にとらわれない採用市場の利用 |
リスキリングの停滞 | 人財教育への積極的投資による既存従業員のリスキリング | |
人財の流出 | 従業員満足度の低下 | 魅力のある福利厚生の採用など満足度向上施策の検討 |
エンゲージメントの低下 | 働き方+働きがい改革の推進 | |
チームワークの低下 | ダイバーシティの進展による一時的なコミュニケーションの低下 | 多様な価値観を相互に認める社内風土の醸成 |
機会:
想定シナリオ | 当社グループのリスクの所在 | 当社の取り組み |
多様な人財の確保・活躍 | 従業員満足度の向上による人財の社外流失の抑制と採用コストの抑制 | 従業員満足度調査の実施と施策検討 ワークライフバランスの充実 |
エンゲージメントの向上による人財の社外流失の抑制と貢献度上昇 | ハラスメント防止体制構築、メンタルヘルス対策 | |
優秀な人財の活躍による事業機会の創出 | ダイバーシティ推進により性別・年齢・国籍等にとらわれない活躍の場の提供 専門性をより適正に評価することのできる人事評価制度 人財教育への積極的投資による既存従業員のリスキリング |
(4)指標及び目標
当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
人財の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標
(連結ベース)
指標 | 中期目標 | 2023年3月期の状況 |
従業員満足度 | 80%以上 | 78% |
離職率 | 10%以下 | 14% |
人財教育費の伸び率 | 10%増 | 97%増 |
基幹職以上の女性比率(※) | 50% | 13.6% |
(※)当社グループにおける基幹職は、管理監督者の役割を任せることができる程度の知見を有する従業員を指します。
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