企業兼大株主アスクル東証プライム:2678】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2023年8月2日)現在において当社グループが判断したものであります。
 
(1)経営方針および中長期的な経営戦略等
 当社は1992年のアスクル創業以来、オフィスに必要なものやサービスを「迅速かつ確実にお届けする」トータルオフィスサポートサービスにおけるパイオニアとして、お客様の声を聞きながら、商品・サービス・システムを絶えず進化させて中小事業所から中堅大企業までのあらゆる企業の多様なニーズにお応えし、着実な成長を実現してまいりました。    
 これに加え、eコマース(インターネット等を介して行われる電子商取引ビジネス)へのニーズは、一般消費者へも急速に高まり、当社グループは、このような状況を絶好の成長機会と捉え、2012年11月20日に一般消費者向けインターネット通信販売サイト「LOHACO」のサービスを開始しました。
 一方で新型コロナウイルス感染症を起因とした新しい生活様式へのシフトやテクノロジーの急速な進化等により、当社を取り巻く事業環境は劇的に変化し、eコマース市場規模およびeコマース化率は拡大を続けているものの、他方で、競争は激化しており、この激化する競争に勝ち抜くため2022年5月期から2025年5月期の4年間の経営方針として中期経営計画を策定しました。
 中期経営計画の基本方針として、「サステナブル経営」、「お客様価値最大化」、「高収益モデルへの転換」の3つを掲げており、環境保全や社会課題の解決を考えたサービス「エシカルeコマース」の実践により、環境課題の解決を事業と一体化して実現してまいります。この方針のもと、当社グループが有する多様なお客様基盤・ビッグデータ、全国に当日翌日配送を可能とする高度に自動化された独自の物流基盤、長年蓄積してきたオリジナル商品開発力等、これらの優位性を活かしながら、グループの総力を結集して、オフィス通販からすべての仕事場とくらしを支えるインフラ企業へとトランスフォーメーションを図ってまいります。 
 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、中期経営計画の最終年度である2025年5月期には、連結売上高5,500億円、連結営業利益率5%、連結株主資本利益率(ROE)20%を実現してまいります。

 当連結会計年度(2023年5月期)は、新型コロナウイルス感染対策商品の特需の減少やオフィス用品需要の低下を注力分野である生活用品・MRO商材の売上拡大でカバーし増収、さらなる物流効率化と「LOHACO」の収益構造改善に取組み、売上高は4,467億円、売上高営業利益率は3.3%、ROEは16.2%となりました。

 次期(2024年5月期)においては、売上高の成長カーブと同時に利益の成長カーブも変える年度と位置付けております。BtoB事業は新アスクルWEBサイトのソロエルアリーナオープン化効果を成長エンジンに、戦略業種向けを中心とした取扱い商品数の拡大とロングテール商品の商材拡大に加え、インターネット広告等の販促の強化により、売上高、営業利益ともに高い成長率を実現し、中期経営計画最終年度である2025年5月期の大きな売上・利益成長に結びつけてまいります。一方、BtoC事業は、BtoB事業との融合をより一層進めることで、人件費等の固定費や配送原価の低減等の収益体質の強化を図り、黒字を継続し、2024年5月期第4四半期以降の再成長を実現してまいります。その結果、売上高は4,820億円、売上高営業利益率は3.4%、ROEは15.3%となる見通しです。

(3)会社の対処すべき課題

 当社グループは、次期(2024年5月期)においては、以下4つのテーマに注力して取り組んでまいります。

① 戦略業種と品揃え拡大

BtoB事業は、WEBサイトの刷新を成長エンジンに、取扱い商品数を拡大することで高い成長率を目指しております。医療・介護、製造業を2大戦略業種と位置付け、戦略業種向けを中心に、2025年5月期には、取扱い商品数は1,800万アイテム、いつも買う「明日来る」の在庫商品数は33万アイテム、価格・品質の優位性があり、環境配慮型商品であるオリジナル商品数は1万2,000アイテムまで拡大することを計画しております。

2023年5月期末時点においては、取扱い商品数1,247万アイテム、在庫商品数は16万6,000アイテム、オリジナル商品数は9,600アイテムとなりました。2024年5月期末時点においては、取扱い商品数1,470万アイテム、在庫商品数24万アイテム、オリジナル商品数は1万1,000アイテムを目指してまいります。

② BtoB最強eコマースサイトの構築

WEBサイトの刷新を予定しております。新アスクルWEBサイトは、従来からの購買管理機能、ボリュームディスカウント、検索からの最速購入、パーソナライズドリコメンドを結集・強化し、テレワーク対応の新機能も追加することで、お客様の購買頻度の増加や購入単価の向上、購買集約による定着率向上により、2025年5月期までの累計売上高の増加額として500億円超を計画しております。

2023年5月期においては、中堅大企業向けのWEBサイトであるソロエルアリーナサイトのオープン化の先行リリースにより、サーチエンジン経由での売上高が増加しました。2024年5月期においては、2023年7月度にソロエルアリーナのお客様の新アスクルWEBサイトへの移行を開始しております。

③  BtoBビジネスの新サービス

2023年5月期において、オフィス通販からのトランスフォーメーションに向けての新サービスの第一弾として、「LOHACO」で培った広告ビジネスの知見を活かしたBtoB事業におけるメーカー向け広告サービスを開始しました。2024年5月期においては、従来からのメーカーとの強い関係性とBtoB事業の規模を最大限活用して、広告サービスを拡大してまいります。また、2022年10月にはソフトバンク株式会社のグループ各社との連携による中小事業所向け新サービス「ビズらく」を開始しており、2024年5月期もBtoB事業で培ったお客様基盤、ビッグデータを活用した物販以外の領域へチャレンジしてまいります。

④ 「LOHACO」再成長に向けた施策

BtoC事業は、「LOHACO」の収益事業化の実現を目指しております。2023年5月期においては、ヤフー株式会社の有するシステム基盤等を活用することで、サービス品質の向上とコストダウンを図り、計画通り通期での黒字化を実現しました。2024年5月期においては、2023年3月のBtoB事業との事業部統合のシナジー効果として期待される商品領域拡大とオリジナル商品強化に加え、Zホールディングスグループの持つ集客力の活用により、黒字を維持しつつ2024年5月期第4四半期以降の再成長を目指してまいります。

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