アイ・アールジャパンホールディングス 【東証プライム:6035】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の方針
当社グループは、「信頼・誇り・夢」という社是のもと、「お客様(株式公開企業、投資家、市場関係者)の公正な資本競争力の向上とグローバルな資本経済の発展に貢献する」ことを企業使命としております。そしてこの企業使命の遂行のためには、何よりも「公正」であることが求められることから、当社グループは創業以来、特定の金融系列に属さない「独立性」を保持し、上場会社と投資家(機関投資家、個人投資家)を結ぶ最適なブリッジ役に徹してまいりました。
また、当社グループは、この企業使命を実現させるため、「お客様(株式公開企業、投資家、市場関係者)が公正な観点でお困りになっているIR・SR活動を誰よりも早く察し、具体的なアクションプランのご提案と実践を行う」こと、及び「現状維持は即堕落という意識のもと、日々自らの問題点を探し続け、改善を怠ることのないよう強い意志と具体的な行動を実践する」ことを行動規範(日常業務指針)としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは「マーケット・シェア」、「営業利益」及び「1株当たり当期純利益(EPS)」の向上を重要な経営指標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループは「お客様(株式公開企業、投資家、市場関係者)の公正な資本競争力の向上とグローバルな資本経済の発展に貢献する」という企業使命のもと、唯一無二のエクイティ・コンサルティング機能を着実に強化、拡充してまいりました。
日本の資本市場においては、東京証券取引所によるPBR1倍割れ企業に対する改善要請やアクティビストファンドの活発化など、大きな企業再編の波が押し寄せております。こうした中、独立系のエクイティ・コンサルティング集団、フィナンシャル・アドバイザー集団を堅持し、グローバル資本市場の動向を東京・ニューヨークの両拠点を通じて自ら収集し、株式議決権に関わるコンサルティングと経営支配権に関わるM&Aアドバイザリーを両輪として、日本の上場企業の皆様の持続的な企業成長を支援してまいります。とりわけ以下の4点については、重要課題として取り組んでおります。
① エクイティ・コンサルティングの普及
グローバルな機関投資家マネーの日本株への回帰、海外・国内機関株主の議決権行使の厳格化、持ち合い株式の解消が進む中、株主との対話の必要性が増しております。当社グループでは、実質株主判明調査を基軸として、20年以上にわたり上場企業であるお客様の株式議決権に関わるコンサルティングを行ってまいりました。近年、アクティビストだけでなく、伝統的な機関投資家においてもアクティビストと同様の要求を企業につきつける事案が顕在化しており、少数株主保護の観点や事業ポートフォリオの選択と集中等を大義名分に、資本政策、M&A戦略、ガバナンス面など様々な観点から上場企業を追及し、経営の根幹を揺るがす要求を繰り出すケースが頻発しています。こうした中、従来の株主判明調査、議決権の安定的な確保を目的としたSRアドバイザリー業務に加え、企業価値向上アドバイザリー、B/Sシミュレーション、ストラテジックレビュー等、当社グループ独自の高度なエクイティ・コンサルティング業務を強化、拡充してまいります。
② PA/FA業務の拡大
我が国の資本市場においては、東京証券取引所によるPBR1倍割れ企業に対する改善要請や新陳代謝を促す通達、経済産業省による「企業買収における行動指針」の策定、金融庁による公開買付規制と大量保有報告規制の改正着手など、当局のドラスティックな制度改正が続々と公表されつつあります。こうした変化の潮流は、アクティビストファンドの活発化、或いは、事業会社同士・PEファンド等による事前同意なき買収提案の誘引など、上場会社の経営支配権にかつてない変化と不確実性をもたらしており、議決権(経営支配権)、TOB(株式公開買い付け)や委任状争奪を戦略のコアとする企業再編へのニーズは一段と高まっており、支配権争奪ならびに企業再編・事業再編等のM&Aに特化する専門的なPA/FA業務を拡大させてまいります。
③ 付加価値のある証券代行サービスの提供
当社グループは、2012年4月に我が国で約40年ぶりとなる証券代行業務への新規参入を果たしました。以降資本市場のニーズを着実に汲み取りながら証券代行サービスを拡充し続けた結果、株主名簿管理人として66社の企業様(管理株主約41万人 2024年3月31日時点)へ証券代行サービスを提供しております。
当社グループは、従来の証券代行機関とは一線を画し、革新的なサービスを展開することで、時代のニーズに応えた証券代行サービスを継続して進めてまいります。
④ 人的資源の拡充
当社グループの取り扱う専門性の高いコンサルティングサービスにおいては、そのコンサルティングを提供する人材だけでなく、それらを支える専門性を有する人材の確保が喫緊の課題であります。新卒、中途を問わず優秀な人材の積極的な登用に加え、登用した人材に対し実務知識習得のための社内勉強会の開催や適切なコンプライアンスに関する各種研修を継続的に実施しております。また、新たに確保した人材の早期の戦力化を促しつつ、社員全体のボトムアップを図るべく適切な人材の登用、人員配置を行うことで、安定的な統合的リスクマネジメント(ERM)体制の構築、運用を進めてまいります。
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