企業兼大株主きんでん東証プライム:1944】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループにおいては、社会並びに顧客の複雑化、多様化するニーズに対応するとともに、安全、高品質、効率的施工の実現のために、工法・工具の改善から新技術の研究まで幅広い技術・技能の研究開発活動を行っている。

 当連結会計年度における研究開発費は649百万円であった。また、当社は京都研究所をはじめ、技術企画室、技術本部、環境設備本部、情報通信本部及び電力本部に研究開発の部署を置き、研究開発活動に取り組んでいる。また、電力関係については関西電力㈱及び関西電力送配電㈱の支援・協力のもと研究開発活動に取り組んでいる。

 当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の主な結果は、次のとおりである。

(設備工事業)

 (1)EMS-AI向けKindenergy Box(K-BOX)

 AIを活用したエネルギー・マネジメント・サービスであるEMS-AI事業において、従来は案件ごとにAIコントローラ盤を設計製作していた。しかし、小規模店舗への導入では経済合理性確保のためのコスト削減が必要であり、低コストでコンパクトな標準インターフェースを開発する必要があった。

 そこで、コンピュータ機能や通信機能などをオールインワンとしたEMS-AIのキーデバイスであるKindenergy Box(以下、K-BOX)を開発した。

 今回、K-BOXに搭載されたコントローラPCの動作が止まった場合や不安定となった場合を検知して自動復旧させる機能を主に提供するサブ基板の開発を行った。この開発において、「管理システム及びサブ基板」(特許第7402371)で特許登録を行い、K-BOXを安定的に運用する仕組みを完成させた。

 また、コントローラPCの発熱を効率的に処理できるK-BOX筐体の開発を行った。この開発において、CPU処理能力に制限がかからない温度範囲で運用が行える筐体を完成させた。

 以上の開発成果から、当事業年度末において量産試作品を完成させており、完成品の出荷に向けてさらなる調整を進めている。

 (2)単相/三相配線チェッカー

 電気工事において、幹線及びコンセントで送電後に誤結線が見つかると、停電したうえで手直しをする必要があり、工期遅延などのリスクがある。このリスクを軽減するために、行先確認や結線確認などの送電前チェックを行うが、回路種別や試験内容に応じて複数の試験器(テスター、コンセント試験器など)を使い分ける必要があり、多くの作業時間を要していた。また、動力コンセント用の送電前試験器は市販されていなかった。

 そこで、小型かつ軽量で持ち運びしやすく、送電前に1つの試験器で回路種別を問わず幹線及びコンセントのチェックが可能な「単相/三相配線チェッカー」を株式会社昭和電業社と共同開発した。

 この試験器は、単相3線、3相3線、3相4線に適応可能であり、最大で同時に4本のケーブルの対応関係を確認できる。本製品を用いることで、送電前の安全な状態で行先確認、導通確認、結線確認ができ、送電を待たずに効率的にチェックを行えるため、生産性向上を実現できる。

(特 徴)

・送電前に幹線及び電灯・動力コンセントの安全なチェックが可能

・行先確認、導通確認、結線確認が可能

・誤って活線に接続した場合に光と音で警告

(仕 様)

○送信器

・サイズ:[W]101mm×[D]40mm×[H]162mm

・重 量:約470g

・電源:単3乾電池×4本

・連続使用可能時間:48時間

○受信器

・サイズ:[W]81mm×[D]40mm×[H]152mm

・重 量:約330g

・電源:単3乾電池×2本

・連続使用可能時間:12時間

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