かわでん 【東証スタンダード:6648】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、配電制御システムの専業メーカーとして、「電気に生きる-電気とともに発展する社会と共生し、人々の暮らしに貢献する」という創業理念(社是)のもと、絶えず変化を続ける市場のニーズにタイムリーに応え、配電制御にかかわる様々なシステムを提供し、安心安全に電気を利用することができるインフラ作りに貢献してまいりました。
今後も豊かさが循環する持続可能な社会を実現するため、たゆまぬ技術革新と限りない創造力を結集し、広く社会に貢献する企業であり続けたいと考えております。
また、当社は経営理念を以下のとおり定めております。
<経営理念>
1.私たちは、人間尊重の精神のもと、互いの信頼と和を礎(いしずえ)に、強固な組織をつくり、持続的成長と中長期的な企業価値向上を実現します
2.私たちは、最高品質の製品・サービスの提供を通じ、すべてのステークホルダーから、最大の満足と信用を獲得します
3.私たちは、技術革新の要(かなめ)である「創造」と「改善」を絶えず推し進め、誰もが豊かで幸せに暮らせる社会への発展に貢献します
このような理念のもと、配電制御システムのリーディングカンパニーとして努力を続けてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
『電気に生きる』の創業理念のもとにお客様からの強い支持を獲得し、収益率を維持した上での市場シェアの拡大を図るとともに、採算面で景気に左右されにくい「リニューアル事業の強化」を図ってまいります。
これに加え、技術開発力の強化、品質の向上、サービス体制の拡充等によるさらなる経営基盤の充実強化を促進させ、「人間尊重」の考えに基づく社風作りで社会貢献できる企業を目指しております。
また、当社は2026年に創業100周年を迎えます。次の100年を見据えたとき、地球温暖化等の環境問題を踏まえて、省エネルギー、廃棄物削減など環境負荷低減に一層配慮して生産活動を行うと同時に、国際社会共通の目標である豊かで持続可能な社会の実現を目指し、より広く社会に貢献する企業でありたいと考えております。
(3)目標とする経営指標
当社は、株主の視点から見た収益性を重視する観点から株主資本利益率(ROE)を主要な経営指標として位置づけ、常にコスト削減意識を持ち収益改善に努めるとともに、資本効率の向上を目指し、企業経営に取組んでまいります。
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社を取り巻く事業環境は、経済活動全般として回復基調で推移しており、当社の事業に大きく影響を及ぼす建設等設備投資も緩やかながら増加傾向にあります。
しかしながら、長期化するロシアによるウクライナ侵攻問題やエネルギー価格の高騰等により、わが国を取り巻く経済環境は依然として不透明な状況が継続しております。
①製品競争力の確保
カスタム型配電制御設備大手専業メーカーとしての地位を維持するため、何より製品の品質維持・向上及び納期の厳守に努め、リードタイム短縮を通じた製造原価改善により価格競争力を高める必要があります。
当社は、顧客のカスタムニーズへの対応とリードタイム短縮を図るための製品の標準化・モジュール化とを両立させる取り組みなど、生産技術の革新を推進してまいります。
また、施設・設備の老朽化対策による品質維持・向上に加え、積極的な投資による生産能力向上に取り組んでまいります。とりわけ当社の主要生産拠点である山形工場は、1960年代に建設された建物が多く、現時点で築60年以上経過し老朽化が著しいことから、これらの工場の改築等のため相当な規模の設備投資を検討する必要があります。そのため、当社は、これらの設備投資を含む中長期的な設備投資計画の策定を現在、継続して進めております。
②営業基盤の確保
当社が製品競争力を有する大規模再開発事業、データセンター等、引き続き活発な需要が見込まれる市場に加えて、今後成長が見込まれる分野である自然エネルギー、脱炭素分野に対するニーズを重視し、太陽光発電用受変電設備等、先端技術を取り入れたソリューションを展開してまいります。
また、当社が長きにわたりトップメーカーとして納入してきた当社製品のリニューアル需要は取引優位性があり、安定的な売上と収益への寄与が期待できます。
③資本収益性の改善
当社の市場評価である時価総額は、純資産総額を下回って推移しており、PBRが1倍を割っていることから、PBRについて1倍以上を目指すことが重要課題と認識しております。そのために、当社は、資本収益性を改善させるべく、事業面では、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現に向けた経営計画について、現在策定中です。
また、当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取組みを進めてまいります。
④自己株式の管理
当事業年度末の自己株式の残高は1,862百万円(988,866株)であり、発行済株式総数の23.58%を所有しております。当該自己株式は、資本政策の柔軟性・機動性を確保するため取得しておりますが、自己株式の処分につきましては今後の対処すべき課題の一つと認識しております。
⑤サステナビリティ経営の追求
「環境と社会と人のために」を基本理念に、事業活動を通じて環境の保全、社会の持続的発展、人間尊重の具現化に貢献することで、持続可能な社会の構築に積極的な役割を果たすとともに、企業価値の向上を目指します。
来るべき脱炭素社会の実現に向け、当社は、省エネルギーに配慮した製品開発や資源リサイクルなど環境負荷低減を念頭においた生産活動を通じ、環境への配慮を意識した企業活動を一層推進します。
また、人材や働き方が多様化するなか、人間尊重の精神のもと多様性を重視しつつ、社会やお客様から信頼されるプロフェッショナル人材の育成並びに働きやすい組織風土及び環境の整備に努め、人材の価値向上に取り組みます。
更には、コーポレート・ガバナンスとコンプライアンスの徹底により経営基盤を維持強化し、社会を含めたすべてのステークホルダーとの相互理解を深め、共存共栄を図ってまいります。
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