企業兼大株主いちよし証券東証プライム:8624】「証券業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

<企業理念>

「今までの日本にない証券会社をつくろう」を合言葉に、企業理念の中心に「いちよしのクレド」(2006年制定)を置き、その実現に取り組んでいます。「クレド」とは「企業の信条や行動指針を記したもの」で、当社が社会に存在する意義についての全役職員共通の価値観となっています。


(1) 経営方針

① 経営の基本方針

 当社はクレド(企業理念)の下、経営の公正性及び透明性を高め、機動的かつ適切な意思決定を行うことにより、業績の向上と企業価値の最大化を図りつつ、コーポレート・ガバナンスの強化充実に努めていくことを経営上の重要課題の一つとしております。また、指名委員会等設置会社の形態を採用し、加えて執行役員制度を導入することにより、業務執行の迅速性、実効性を高めるとともに業務執行に対する監督の強化を図っております。

② 20年振りの「改革の断行」

 当社は、「いちよしのクレド」の経営理念を実現するために経営目標として「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指しております。また、「お客様からの信頼」と「いちよしの基礎体力」のバロメーターである「預り資産」を経営の最重要指標として位置づけ、預り資産の拡大を図ることにより、持続的な成長の実現に努めております。

 こうしたなか、当社は創業以来、お客様との信頼関係を何より一番としたサービスのご提供を続けて参りましたが、急速な環境変化に迅速に対応すべく、現在、お客様本位の業務運営をさらに推進するため2019年より20年振りの「改革の断行」を進めております。

 この「改革の断行」は、最重要経営指標である「預り資産」の拡大をさらに進め、お客様本位の「ストック型ビジネスモデル」への転換をより一層推進することを目標にしており、当社が20年来掲げて参りました「仕組み債は取り扱わない」「個別外国株は勧誘しない」などの「お客様のためにならない商品は取り扱わない」という7つの原則「いちよし基準」にもとづく「売れる商品でも、売らない信念」に加えて、お客様のために為すべきこととして「お客様独自のオーダーを仕立てる信念」を新たに掲げ、お客様 1 人 1 人のニーズに即したオーダーメイドのポートフォリオ提案に取り組んでおります。

  〔「改革の断行」の基本戦略〕

 1.クレドの徹底

      いちよしの永続的な成長のベースになる経営理念

 2.預り資産の拡大

    預り資産は経営の最重要指標

    預り資産はお客様からの信頼といちよし基礎体力のバロメーター

      「顧客戦略」「チャネル戦略」「商品戦略」

 3.収支構造の改善の継続

 株式市場の変動に影響されない収支構造の促進

  「安定収益」「ドリコレ・投信によるコストカバー率の向上」

  「コストカバー率は、ストック型ビジネスモデルの進捗状況のメルクマール」

  「生産性向上、コスト削減、小さな本社作り」

 4.いちよしグループの総合力

      トライアングル・ピラミッド経営

      「富裕層ビジネス特化」「中小型成長株特化」

 5.コンプライアンスの実践

 コンプライアンスは競争力の源泉

  お客様本位のよりグレードアップしたコンプライアンス

      「法令遵守は絶対」「クレドの精神に合ったお客様目線の適合性重視」

 6.人材の増強と育成

 人材こそが成長の源泉

   「アドバイザーの質の向上」「若手アドバイザー、次期管理職の育成」

      「女性・シニア層の積極的活用・登用」「本社・本部のバックアップ力強化」

 7.「働きやすい・やりがいがある職場」作り、「誇りを持てる会社」

 社員のやる気アップ

 意欲を持って仕事をやる人にとってはずっといたい会社

   「縦・横のコミュニケーションの充実」「人事制度・評価制度の見直し」

      「職場環境の改善」「仕事のやり方見直し」

(2) 対処すべき課題

 この数年来、低金利の長期化や100年人生の進捗を背景として「貯蓄から投資へ」の流れが本格化していく中で、我が国の金融・証券界は、お客様本位のビジネスを展開することが強く求められて参りました。

 当社は20年来、仕組み債などリスク・リターンの仕組みなどが複雑でお客様による理解が難しい、お客様のためにならない商品は取り扱わないという7つの原則「いちよし基準」を「売れる商品でも、売らない信念」として掲げ、売買手数料中心の「フロー型ビジネスモデル」から、投資信託の信託報酬やラップフィーの安定収益を中心とした「ストック型ビジネスモデル」への転換を目指して参りました。2019年からは、急速な環境の変化に対応し、お客様本位の業務運営をより一層進めるための20年振りの「改革の断行」に取り組んでおります。この度の「改革の断行」は、最重要経営指標である「預り資産」の拡大をさらに進め、「ストック型ビジネスモデル」への転換をより一層推進することを目標にしており、新たに、「売れる商品でも、売らない信念」に加えて、お客様のために為すべきこととして「お客様独自のオーダーを仕立てる信念」をもう一つの柱として掲げております。そして、この20年振りの「改革の断行」におきましては、社長交代や経営陣の大幅な若返りとスリム化を実施するとともに、当社の経営において相対的に重要性が低下してきた引受け業務の取り止めを行いました。また、地区アドバイザー本部制を廃止し、営業推進体制を従来の本社本部主導から支店主導の体制に切り替え、地域特性に沿った1人1人のお客様のニーズに細やかにお応えできるような体制を整えるなど、真にお客様本位といえる業務運営のための様々な改革を現在進めております。

 さらに、現在、お客様本位の観点から、お客様の利便性向上のための店舗再編を行っており、既存店舗を分支店化した小型店舗(プラネットプラザ)を出店するなど、今後もお客様に対してより身近な存在となれるような店舗網の充実を目指して参ります。

 また、当社はかねてより人材こそが成長の源泉であると位置づけ、人材育成を経営の最重要課題としてきました。今回の「改革の断行」においても「人材の増強と育成」・「働きやすい・やりがいがある職場」作りを基本戦略として、引き続き具体的な取組みを実施して参ります。

 当社の経営目標である「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」への登頂を目指すための「改革の断行」は現在6合目位という状況です。引き続き、「ブランド・ブティックハウス」の山頂を目指して、昨年4月より「改革の断行」の第2ステージとしてスタートさせました中期経営計画「3・D」を達成すべく、当社の強みであるいちよしのグループ力(いちよし証券のアドバイス力、いちよし経済研究所のリサーチ力、いちよしアセットマネジメントの運用力)とコンプライアンス力(お客様満足度)を活かし、預り資産の拡大を核とした成長の実現に努めて参ります。

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