あじかん 【東証スタンダード:2907】「食品業」 へ投稿
企業概要
近年、食品業界におきましては、顧客のニーズが多様化しており、安全・安心かつ高品質な製品であることに加え、健康志向も高まっております。その一方で、食品ロス削減をはじめとしたSDGsへの取り組み推進など、幅広く、きめ細やかな対応が求められております。
このような状況の中、当社開発本部では、安全性・嗜好性を追求しつつ、当社独自技術を用いた付加価値の高い製品の開発を志向しております。近年では、プラントベースフードの開発や、ごぼうの新たな機能性・用途の研究にも注力しています。
当連結会計年度におきましては、当社の重点施策であります「収益構造改革への取り組み」「業務用食品事業の成長拡大」「ヘルスフード事業・海外事業の拡大および新規事業構想の立案」「経営品質の向上」への取り組みとして、以下の6点に重点を置き、研究開発活動を実施してまいりました。
① ごぼうの基礎研究および製品開発
② 高品質な玉子焼の開発
③ 安心安全の維持に繋がる新技術開発
④ 業務用食品事業および海外事業の成長拡大に寄与する新製品開発
⑤ 新市場・新業態に適合した製品の開発
⑥ SDGsへの取り組み
なお、研究開発費につきましては、各セグメントに配分できない基礎研究費用48百万円が含まれており、当連結会計年度の研究開発費の総額は340百万円となりました。
(1)業務用食品等
プロパー製品におきましては、各シリーズの品揃え拡充を図りました。ご飯にかけるだけの手軽な調理で本格的なメニューに仕上がる簡単キットシリーズでは「あんだく中華のとろたま丼キット」、「生姜香る鶏そぼろキット」を製品化しました。また、若鶏のおつまみシリーズでは「若鶏のおつまみやげん軟骨唐揚げ」、「若鶏のおつまみ軟骨と大葉のつくね」を製品化しました。加えて、「具沢山コクうまオーロラソース」、「スパイスカレーのタルタルソース」、「国産生姜の桃色タルタルソース」の調味素材も製品化しました。その結果、13アイテムを開発し、市場へ投入しております。
他方、顧客限定製品におきましては、前連結会計年度に発生した鳥インフルエンザの影響により、一時的に玉子製品の販売抑制も実施されましたが、生産部門や営業部門と適切な連携を取りながら開発対応に注力した結果、43アイテムを開発し、市場へ投入しております。
これらの活動の結果、業務用食品等に係る研究開発費は227百万円となりました。
(2)ヘルスフード
ヘルスフード市場におきましては、味や香りなど食品としての基本的な品質だけでなく、健康に良いとされる機能性も備えた付加価値の高い製品が求められております。当社では、特にごぼうの機能性に着目し、基礎研究および開発を行っております。当連結会計年度は機能性表示食品として3アイテムを開発し、市場へ投入しております。
通信販売向け製品におきましては、体重やお腹の脂肪を減らす機能を有する葛の花をブレンドし、ダイエットとごぼう茶の便通改善の2つの機能を備えた機能性表示食品「焙煎ごぼう茶ごぼうのおかげW」を発売いたしました。
他方、ドラッグストアなどの市販向け製品におきましては、葛の花をブレンドした機能性表示食品「焙煎ごぼう茶キレイブレンド」を発売したほか、「国産焙煎ごぼう茶」を機能性表示食品としてリニューアル発売しました。
加えて、焙煎ごぼうをベースにカカオを一切使用していないチョコレート風の食品素材「MelBurd(メルバード)」も開発しました。複数のマスメディアにも取り上げられ、「MelBurd」を用いたチョコレート風菓子「GOVOCE(ゴボーチェ)」をクラウドファンディングサイトにて先行販売した結果、目標額を大幅に達成するなど、大きな反響を得ました。今後、「GOVOCE」につきましては自社サイトなどでの再販を予定しているほか、「MelBurd」につきましては、引き続き用途の研究を進めてまいります。
これらの活動の結果、ヘルスフードに係る研究開発費は64百万円となりました。
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