日本電波工業 【東証プライム:6779】「電気機器」 へ投稿
企業概要
研究開発部門では中・長期展望における将来商品の基礎となる新技術の研究開発及び工法開発を行っております。水晶デバイスへのニーズに応えるべく、狭山事業所を中心に、研究開発体制を強化し、次世代の周波数制御・選択・検出デバイスの開発とともにその核となる設計技術及びプロセス技術に関する研究開発を行っております。
これら研究開発の主対象分野と当連結会計年度における活動成果は次のとおりであります。
(1) 水晶振動子、水晶発振器関連
5G/6G(第5、第6世代移動通信システム)、ADAS(先進運転支援システム)、IoT(あらゆる物がインターネットを通じてつながる)などの社会ニーズに対応し、移動体通信や情報端末機器、固定通信の無線基地局や光ネットワーク通信による情報通信装置、産業用電子応用機器、高信頼性が要求される車載用機器等に使われる水晶振動子、水晶発振器の開発を行っております。
世界的に危機管理の必要性が叫ばれている中、情報通信インフラの役割は益々重要度を増しています。近年のデータトラフィックの急増による通信市場の急速な技術進展に対応した水晶デバイスに求められるニーズは「小型化」、「高周波化」、「高精度化」、「低位相雑音化」に集約されます。これらを踏まえた商品開発等を積極的に推進しております。
■車載用途向け
・業界初、車載安全用途向け 3225 サイズ差動出力水晶発振器
NP3225SAA 3.2×2.5×1.0mm Max. (開発完了)
・業界初(2022年4月時点当社調べ)高温動作(+125℃)/高周波(~100MHz)2016サイズ TCXO
NT2016SHC 2.0×1.6×0.8mm Max. (開発完了)
■5G/6G通信向け
・業界最小0.8×0.6mm サイズ超小型水晶振動子
NX0806AA 0.8×0.6×0.25mm Max. (開発中)
・チップセット向け153.6MHz のサーミスタ内蔵水晶振動子
NX1612SD 1.6×1.2×0.65mm Max. (開発中)
・低周波24MHz 小型水晶振動子
NX1210AB 1.2×1.0×0.3mm Max. (開発完了)
・業界最薄1.0×0.8mm サイズ超低背タイプ水晶振動子
NX1008AB 1.0×0.8×0.25mm Max. (開発完了)
・チップセット向け76.8MHz のサーミスタ内蔵水晶振動子
NX1210AC 1.2×1.0×0.55mm typ. (開発完了)
・光伝送モジュール向け業界最小クラス2016サイズ差動出力水晶発振器
NP2016SA 2.0×1.6×0.7mm typ. (開発中)
■5G/6G基地局向け
・業界最高レベル 小型・低位相ジッタ差動出力水晶発振器
NP2520SAB 2.5×2.0×0.9mm Max. (開発完了)
・5G 基地局向け高温対応(+95℃)の世界最小クラス7×5mm サイズ OCXO
NH7050SA 7.0×5.0×3.3mm typ. (開発完了)
・5G 基地局向け7.0×5.0mm サイズOCXOの高温対応 (+105℃)、高精度品 (開発中)
・5G 基地局向けSTRATUM3E対応の14.0×9.0mm サイズOCXO (開発中)
・RU(Radio Unit)向け20~50MHz高精度TCXO
7050サイズ (開発中)
■宇宙用途向け
宇宙用電子機器向け高信頼性水晶発振器(JAXA認定品)
JAXA-QTS-2020/3001 15.8×15.8×3.5mm typ. (開発完了)
(2) 水晶デバイス応用機器、超音波プローブ、光学製品関連、センサ機器
水晶の性質を生かして高付加価値の新分野における事業を目指し、高性能・高機能モジュールやそれらを使用した装置及び医療用超音波プローブの開発を推進しております。
■車載用途向け
車載レーダに使用されるミリ波帯信号を周波数変換するミリ波帯ダウンコンバータを開発 (開発完了)
■宇宙用途向け
・国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、高精度ガス計測センサ及び計測システムを開発
(開発完了)
・宇宙探査用微量ガス検出のQCMセンサシステムの開発 (開発中)
■医療用途向け
・メカニカル3D超音波プローブ用の小型モータ制御基板開発 (開発完了)
(メカニカル3Dプローブの腹部用及び体腔内用にモータ駆動基板搭載)
・体腔内超音波画像診断用のBi-plane型プローブの開発 (開発中)
■その他
・アウトガスセンサシステムの一般産業用途向け計測開発 (開発中)
・航空機搭載用無線装置の開発 (開発中)
・高級一眼レフカメラ及び高画質動画撮影機器向け光学フィルタの開発 (開発完了)
・半導体・高出力レーザー用光学製品の開発 (開発中)
・NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の
ポスト5G 情報通信システム研究開発事業における委託研究開発
「極限時刻同期に基づく革新的通信デバイスと応用開拓」の研究開発 (開発完了)
なお、当連結会計年度における研究開発費は1,746百万円となりました。
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