企業ペプチドリーム東証プライム:4587】「医薬品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1) 経営方針

 当社グループでは、「医療のあり方や患者さんの人生に変革をもたらす次世代医薬品の創出」をグループ全体のミッションとして掲げております。当社の独自技術である世界最先端の創薬プラットフォームシステムPDPSを基盤に、革新的医薬品の研究開発を先導するとともに、放射性医薬品領域におけるPDRファーマの有する専門性を融合することで人々の健康と医療の発展に貢献し、全世界の病気で苦しんでいる方に「ありがとう」と言ってもらえる仕事に取り組んでまいります。

(2) 経営戦略等

 当社グループは、2つの戦略領域である放射性医薬品(RI)領域とNon-RI領域で医薬品等の研究・開発・製造・販売等に従事しています。RI領域では日本国内で放射性医薬品事業を推進する上で必要となる創薬研究・開発から製造、販売に至るまですべての機能を一気通貫で有し、自社プログラムまたは提携プログラムとして革新的な放射性治療薬・診断薬の創製・開発を実施しています。腫瘍の縮小効果をもつ放射性核種をがん細胞に選択的に送達するためのキャリアとして環状ペプチドの有用性が次々と示される中、ペプチドリームとPDRファーマのシナジーを最大限発揮することにより、革新的で高付加価値の放射性医薬品を開発・販売するとともに、海外の製薬企業から有望な放射性医薬品を導入することにより放射性医薬品領域での成長を目指しています。Non-RI領域においてはPDPSを中核とし(1) ペプチド医薬品、(2) 環状ペプチドをキャリアとして他の有効成分と結合させたペプチド-薬物複合体(PDC)、(3) 異なる機能を有する環状ペプチドを結合させて複数の機能を有する多機能ペプチド複合体(MPC)の創薬におけるリーディング・カンパニーとして①グローバルの大手製薬企業や戦略的提携先との共同研究開発、②自社創薬及び戦略的提携先との共同研究開発、③PDPSの非独占的技術ライセンス等を実施しており、ペプチドを用いた次世代の革新的医薬品の創製・開発を目指しています。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループは、収益性の向上を目指しており、経営指標として売上収益、Core営業利益及びCore営業利益率を重視しております。2024年12月期は売上収益35,000百万円、Core営業利益10,900百万円、売上収益Core営業利益率31.1%を目標としております。

(4) 会社の対処すべき課題

(A) 放射性医薬品(RI)領域

当社グループの放射性医薬品事業においては、①既存製品の価値最大化、②今後成長が期待される中枢神経領域での事業拡大、③がん領域を中心に中長期的な成長を牽引する新たな放射性治療薬の開発、の3つを戦略フォーカスとしています。


 当社グループでは、短期的には放射性診断薬を中心とした既存薬の適応拡大・剤形追加、これらの製品に対するデジタル・ソリューションの拡張等を通じて売上収益の拡大を図ってまいります。2023年にはテクネフチン酸キット、ミオMIBG-I123注射液、アミヴィッド静注の適応拡大を進めてまいりました。また、株式会社RYUKYU ISGから医療デジタル・ソリューション関連製品の譲受を行いました。

 さらに当社グループは、アルツハイマー病領域のPET診断薬であるアミヴィッド静注と18F-フロルタウシピルの成長にも注力しています。アミヴィッド静注は脳内アミロイドβプラーク、18F-フロルタウシピルは脳内の異常蓄積タウタンパク質による神経原線維変化(NFTs)を可視化するPET診断薬です。日本国内で新たな認知症治療薬が承認され、また今後は18F-フロルタウシピル承認の可能性もある中、当社グループはアルツハイマー病領域のPET診断における2大分野の両製品を提供できるようになる立ち位置を活かし、アルツハイマー型認知症の可能性がある患者さんへの治療方針を決定する上で有用な情報を医療関係者の皆さまに提供することが可能になるものと期待しています。

 中長期的には、がん領域を中心とする新たな放射性治療薬の開発が成長を牽引していくものと考えています。当社グループは、日本国内で放射性医薬品を開発・製造・販売するためのインフラや専門性、新規の放射性治療薬を創製・開発する技術や専門性、さらにこれまでに構築してきた強力なグローバルネットワークを活用し、継続的に開発パイプラインや製品ポートフォリオを拡大していくビジネスモデルを構築しています。これまで、放射性医薬品市場では診断薬が市場の多くを占めていましたが、新たな標的型放射性治療薬の時代に入り、革新的な放射性治療薬・診断薬の創製・開発を通じて、当社グループは将来的な成長を加速するとともに、当該分野における医療の進歩に大きく貢献できるものと考えています。2023年には、CA9プログラム・RayzeBio社プログラム・Novartis社プログラムの3つのプログラムにおいて開発候補化合物を特定することができました。これらのプログラムでは早期の臨床入りを期待しています。また、リンクメッドとの提携により新たな臨床プログラムとしてATSMプログラムを追加いたしました。2024年にはさらなる臨床プログラムの追加を期待しています。

(B)Non-RI領域

 当社のNon-RI領域は、PDPSを基盤技術として用い、(1) ペプチド医薬品、(2) PDC、(3) MPCの創薬開発において提携先との提携・ライセンス契約に加え、自社プログラムとしての開発も進めており、これらのプログラムを前臨床~臨床~上市へと順次ステージアップさせていくことを目指しています


上図の通り、ペプチドリームは多くの提携プログラムを実施し、早期の研究/前臨床段階から臨床段階、商業化へとプログラムを推進することに注力しています。これらのプログラムは、当社グループの将来の収益拡大に向けて重要な成長ドライバーになるものと考えています。2023年には、Amolyt社のGhRアンタゴニストプログラムやMSD社との提携プログラムの臨床試験開始など、大きな成果を得ることができました。さらに小野薬品との新たな提携や、アステラス製薬との新たな標的タンパク質分解誘導剤に関する提携を開始し、また複数の提携プログラムでマイルストーンの達成を発表いたしました。今後も継続的に、ペプチドリームが取り組むプログラムの価値最大化に向けて、創薬・早期開発段階から臨床段階へとプログラムを推進していきます。


上図の通り、2022年にPDRファーマ社がグループに加わったことにより、ペプチドリームは、早期の創薬活動に注力する成長ステージ(「プラットフォーム」)から、それに加えて上市製品や臨床段階のパイプラインを保有する成長ステージ(「プラットフォーム+ポートフォリオ」)へと成長モデルをシフトしてきました。当社グループは、放射性医薬品事業の日本国内におけるユニークな立ち位置および数多くの創薬パイプラインを活用し、臨床段階のプログラムを拡充することを計画しています。こうしたハイブリッド・モデルにより、収益の安定性向上とともに成長機会の最大化を実現し、持続的で力強い成長を積み重ねていきます。

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