企業ファンケル東証プライム:4921】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてファンケルグループが判断したものであります。

(1)中期方針

 ファンケルグループは、創業以来「『不』のつく事柄を解消する仕組みづくり」を経営の基本方針とし、無添加化粧品、栄養補助食品、発芽米および青汁事業などを展開してまいりました。

2022年3月期を初年度とする第3期中期経営計画「前進2023」(2022年3月期~2024年3月期)に基づき「美」と「健康」に関わる価値提供に取り組んでまいりました。

その成果を踏まえ、2024年5月8日に、2025年3月期を初年度、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画第4期中期経営計画「再興2026」を公表しました。具体的な取り組み内容は以下のとおりとなります。

(基本方針)

 ファンケルグループは、ブランドを磨き、お客様との絆を強め、国内外で持続的な成長を全社一丸となって実現してまいります。

(事業戦略)

① 化粧品関連事業

 イ ファンケル化粧品

 無添加化粧品の「安心・安全」という絶対的な価値のもと、ブランドの強みを活かせる「肌不調の解消」を軸に、新しい価値を創造・提案しグローバルブランドへ進化します。

(製品戦略)

・「基礎スキンケアユーザーの拡大」、「クレンジング・洗顔のシェア拡大」、「基礎スキンケアユーザーへのクロスセル」、「新領域へのチャレンジ」の4つの方針を設定します。

・基礎スキンケアやクレンジング領域での積極的な新製品の開発やリニューアルを実施し、さらなるお客様基盤の強化を目指すとともに、男性・キッズなどの新領域へのチャレンジを行い、新規のお客様獲得と売上拡大を図ります。

(海外戦略)

「肌不調の解消」を軸に、アジア地域に向けた製品開発や情報開発・発信を推進します。

 ロ アテニア化粧品

 一流品質の製品を適正価格で提供する、唯一無二の「エイジングケアブランド」としてのポジションをさらに強化するため、「ターゲットの年齢層」と「販売チャネル展開」の拡大を図ります。

(製品戦略)

・主力製品であるクレンジング、洗顔料、基礎スキンケア、スペシャルケアの個々のアイテムを強化しつつ、製品カテゴリごとの結びつきを強化し、ブランド全体の成長を目指します。

・コアターゲットである40代以外の、30代・50代へのアプローチの強化とアイテムの拡充にて、新規のお客様獲得を目指します。

(販売チャネル戦略)

 国内は、自社通販、直営店舗のお客様との繋がりを強化することに加え、外部通販やコスメセレクトショップや化粧品専門店への卸販売を拡大し、ブランドとお客様の新たな接点拡大に努めます。

(海外戦略)

 中国向け越境ECに加え、アジア圏を中心とした国への一般貿易やEC展開を開始し、グローバル展開を強化します。

 ハ BRANCHIC(ブランシック)

 ファンケルブランドとは異なるプレステージブランドとして、国内外で成長を目指します。

 中国越境ECの強化や、現地のニーズに合わせた製品の開発を進め、中国でのブランド拡大に取り組みます。

② 栄養補助食品関連事業

「ブランドの育成」、「プレシニア・女性向けの強固な製品ポートフォリオ構築」、「中国及びアジア圏への展開拡大」という3つの基本方針のもと、国内外でお客様起点に則った製品戦略を定め、お客様との強固な信頼を形成し、事業の成長につなげます。

(製品戦略)

・プレシニアカテゴリでは、既存製品である「えんきん」、「楽ひざ」を強化し、リニューアルやラインナップの拡充によりカテゴリの拡大を図ります。また、年齢に伴い発生する不を解消し、健康を維持したいニーズに対応する「抗老化」製品などを開発することで新たなお客様層の開拓を目指します。

・女性向けカテゴリでは、「美容」のニーズに対応するフラッグシップ製品を開発し、売上拡大を図ります。またホルモンバランスの変化に向き合う女性のニーズに対応する製品の開発を行い、新たなお客様の獲得を目指します。

(海外戦略)

・国内と同様にお客様起点に則った戦略・戦術整理を行い、中国におけるブランド育成を実施します。

・海外戦略、開発について専任のチームを設置し、中国以外の展開国の拡大を進めます。

(販売チャネル戦略)

IT・データなど多様なリソースの最大限活用や、通信販売及び直営店舗販売が持つ強みを融合し、お客様とのつながりを強化することで、LTVの向上を図ります。

① 通信販売

・ママ世代、シニア層などターゲットにあった最適なアプローチを実現し、新規のお客様の獲得とエンゲージメントの強化を図ります。

・オンラインによるイベントやカウンセリング、工場見学などの体験機会を創出し、お客様体験価値の向上を図ります。

・新たなお客様接点・体験の場として引き続き外部通販を強化します。主要なモール内でのマーケティングの強化に加え、製品展開の拡充や同一カテゴリでの併売強化、外部通販専用製品の開発を行い、売上拡大を目指します。

② 直営店舗販売

・お客様情報を一元管理した接客スマートフォンを用いて、短時間でもお客様にあわせたコミュニケーション、カウンセリングを強化し、お客様一人ひとりに寄り添った接客を目指します。

・地域、出店先の商業施設、お客様層に合わせたしつらえや機能を持つ足を運びたくなる店舗に改装し、お客様とのつながりを深めます。

③ 卸販売

・お客様の日常生活の動線に多くの売場を持つ強みを活かし、新たなお客様接点として売場からブランドの価値提供を発信しお客様のブランドへの理解・共感を促進します。

・主力製品の「マイルドクレンジングシリーズ」や「カロリミットシリーズ」のカテゴリNO.1の維持、シェアの拡大に加え、新しいカテゴリ、アイテムの新規導入を行い、売上拡大を図ります。

(経営基盤強化)

① 研究

・素材の探索から基礎・応用研究・製品開発までを一気通貫で行い、社会課題やニーズへ対応する研究・開発を推進します。

・海外の現地のニーズや法規にあわせた製品開発を行い、グローバル化を推進します。

② 製造

・未然防止、再発防止活動で意識を変革させ品質管理体制をさらに強化し、安心・安全の製品を永続的に提供します。

・生産設備の稼働率の向上や生産エリア拡大を検討し、売上拡大にあわせた体制作りに着手し、生産能力の拡大を図ります。

・省エネ活動の強化と、創エネルギーの促進、各工場地域の生態系を守る取り組みを実施し、サステナビリティを推進します。

③ ITシステム

・お客様の購買情報だけでなく、購買に至るまでの行動情報を収集および分析する「FIT3」システムをさらに進化させた独自のIT基盤システムを構築し、お客様をより深く理解し、最適なアプローチを行います。

・製販一貫のビジネスモデルを構築してきたERPシステムの再構築に着手し、データドリブン経営の実現を目指します。

④ 物流

・関西物流センターの運営を業務委託から内製化し一元管理することに加え、新WMS(倉庫管理システム)を活用し、品質向上・生産性向上・コスト削減を実現します。

・CO2排出量の可視化と、製品開発アセスメント(Design for Logistics 物流視点の包装設計)による梱包の軽量化から積載効率向上によりCO2排出量を削減し、環境負荷を軽減します。

⑤ 人材

・「経営」、「グローバル」、「デジタル・DX」、「マーケティング」など、 経営戦略を実現するために必要な強化スキルを設定します。スキル別のポートフォリオを策定し、それに応じた人員配置や育成を行います。

・海外事業を成長させるため、語学力に加え、異文化理解やマネジメントの教育機会を拡充し、グローバル業務従事者拡大を目指します。

(サステナビリティの推進)

「豊かな地球環境」、「健やかな暮らし」、「誰もが輝く社会」の3つの重点取り組みテーマを設定し、ファンケルグループが目指す未来の実現に向けて推進します。

① 豊かな地球環境

・気候変動への対応を最優先に、企業活動のあらゆる面で、自然の恵みに感謝し、豊かな地球環境の保全に貢献していきます。

② 健やかな暮らし

・独自性のある製品サービスを通じて、世界中の人々の健康寿命の延伸と、生活の質(QOL)の向上のために貢献していきます。

③ 誰もが輝く社会

・違いを認め合い、互いを尊重し合うことで、誰一人欠けることなく、一人ひとりがそれぞれの場所で輝ける社会づくりを目指します。

(配当政策)

 配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。

(数値目標)

 事業ごとの収益性・投資効率を意識した経営をさらに推進するため、ROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)をKPIとして設定します。第4期中期経営計画「再興2026」の最終年度である2027年3月期には連結売上高133,000百万円、営業利益19,000百万円、ROE13.6%、ROIC13.6%の達成を目指します。

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 ファンケルグループを取り巻く事業環境は、異業種からの新規参入などによる市場競争の激化や、高齢化社会の進行に伴う健康意識の変化、IT等の技術革新など、変化の速度が上がっております。また、新型コロナウイルス感染症や機能性表示食品の健康被害の発生に伴い、消費者の需要減退や購買行動の変容など、先行きの不透明感が増しております。こうした状況の中、ファンケルグループは事業環境の変化に迅速に対応し、着実に事業継続のための取り組みを遂行するとともに、持続的な成長を実現するために、以下のように課題に対し適切に対処しております。

① 新型コロナウイルス感染症の拡大以降、お客様の購入方法は多様化しております。ファンケルグループの持つマルチチャネルの強みを最大化し、お客様の購入方法の変化に迅速に対応するとともに、外部ECや卸販売などの販売経路を強化することで、新しいお客様との接点を拡大します。

② お客様のニーズは、お客様が感じる「不」に応じて変化していきます。「美」と「健康」の領域において、お客様一人ひとりが必要とする新製品およびサービスを提供します。

③ 今後のファンケルグループの成長のためには、グローバル化の推進が不可欠となります。既存の中国での越境ECの取り組みをさらに強化するとともに、市場規模・成長性を加味した新たな国への積極的な取り組みも推進していきます。グループ一丸となり推進体制を整え注力し、グローバル市場においてブランド価値を最大化し海外事業を拡大します。

④ 将来の地球環境をよりよくするために、SDGsの取り組みを推進することは企業の責務となっています。ファンケルグループでは、独自性のあるサステナビリティ活動を国内外で展開しグローバル市場でも通用するサステナビリティ推進企業となることにより、ファンケルグループが展開する各事業ブランドの信頼性の向上を図ります。

⑤ ファンケルグループでは自然災害やパンデミックなどのリスクに対し、事業継続計画に基づき製造・物流・IT拠点・コールセンターなどを分散化しております。今後もオールハザード型BCPの実効性を向上し、様々な状況に応じた事業継続の取り組みを実行します。

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