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企業概要

当社グループは、中長期的な収益基盤として重要になると考えられる、がん治療・診断技術及び再生医療等について、研究開発・事業化の検討を行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は269,092千円であり、そのうち主なものは、細胞医療事業におけるものは31,226千円、医薬品事業におけるものは237,865千円あります。主な研究開発活動は次のとおりであります。

(がん抗原等の樹状細胞ワクチン療法への応用・開発)

 当社が実用化してまいりました樹状細胞ワクチン療法とは、本来数少ない樹状細胞※1を体外で大量に培養し、患者のがんの特徴(がん抗原)を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞がリンパ球にがんの特徴を覚えさせ、そのリンパ球ががん細胞を特異的に狙って攻撃するというがん免疫療法です。

 がん抗原は多数発見されておりますが、人工的に合成したペプチドをがん抗原として使用することもできます。それらの多くはMHCクラスI※2と呼ばれる分子に結合するペプチドを用いております。当社は、WT1という多くのがんに発現するがん抗原に由来するペプチドを樹状細胞ワクチン療法に用いる権利を有し、すでにWT1のMHCクラスⅠペプチドを用いた樹状細胞ワクチン療法を実用化しており、かつ、継続的に研究開発を続けております。

近年、MHCクラスⅡ※3と呼ばれる、免疫系細胞やがん細胞に限局して発現している分子に結合するペプチドの重要性が基礎研究で明らかにされております。当社はMHCクラスⅡに結合するWT1やサーバイビン※4等のペプチドを使用する権利も有しており、その実用化に向けて、基礎研究及び臨床研究を積極的に行っております。

※1:樹状細胞

 がん細胞などの異物の特徴(抗原)をリンパ球に提示する機能を有しており、抗原提示細胞と呼ばれています。がん細胞やウイルス感染細胞などを攻撃するリンパ球に対して、攻撃指令を与える司令塔の役割を担う重要細胞です。

※2:MHCクラスⅠ

 MHCとは主要組織適合遺伝子複合体を意味し、種々の抗原をリンパ球に提示する機能に関連した分子(タンパク質)です。MHCには、クラスⅠとクラスⅡの大きく2種類があります。MHCクラスⅠは、赤血球と精巣細胞以外の全ての細胞に発現しています。樹状細胞のMHCクラスⅠにがん抗原ペプチドを結合させた樹状細胞ワクチン療法によって、ペプチド特異的キラーT細胞という免疫担当細胞がペプチド(がん抗原)を認識して特異的に活性化し、がんを攻撃するようになります。

※3:MHCクラスⅡ

 MHCクラスⅡは、主に樹状細胞などの抗原提示細胞で発現しており、抗原となるペプチドをヘルパーT細胞という免疫担当細胞に提示する機能に関連した分子(タンパク質)です。抗原ペプチド特異的なヘルパーT細胞を活性化し、周囲の免疫反応を賦活化します。

※4:サーバイビン

 細胞のアポトーシス(プログラムされた細胞死)を抑制する機能を持つタンパク質です。多種のがん細胞でサーバイビンが高発現していることが判明しており、汎用性の高いがん抗原として期待されています。

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